アメリカンとアメリカーノって全くの別物って知ってました?
アメリカンは英語っぽくてアメリカーノはイタリア語っぽい、同じコーヒーだけど日本に伝わった時の言語の違いかな?
と勘違いされがちですが、この2つは全く別の種類のコーヒーなんです!
日本のアメリカンは日本特有
海外のカフェでアメリカンくださいと頼んでも、でてくるのは普通のドリップコーヒー。
アメリカンってお湯で薄めたコーヒーじゃないの?
って思った方・・・
海外には日本にあるようなアメリカンはないんです!
日本にあるような、って変な言い方に聞こえますよね。実は日本に伝わってるアメリカンって海外のものと全然違うんですよ。
もともとのアメリカンの意味
アメリカンコーヒーは基本的に浅煎りの豆で淹れたコーヒーを指します。
昔からアメリカ人が浅煎りの豆を好んで飲んでいたので、American Coffee「アメリカ(人)のコーヒー」と呼ばれることになりました。
アメリカのコーヒー、つまりアメリカ原産のコーヒー豆か!と思われがちですが、それは間違い。
世界で飲まれてるコーヒー豆の原産国は大体がブラジル・コロンビア・エチオピアなどの赤道近くにある暑い国で、コーヒーの木がよく育ち、その赤道近くのエリアはコーヒーベルトと呼ばれています。
そしてアメリカはコーヒーベルトのエリア外でコーヒー豆の原産地とはなり得ないんですね。
この事から浅煎りのコーヒー豆はアメリカ原産と誤解する人もいたり。
日本でのアメリカンコーヒーの意味
一方で、日本で広く知られているアメリカンコーヒーは薄めたコーヒー。
コーヒーを薄めたことには諸説あり、昔はコーヒー豆が高かったからお湯で水増しした・日本に伝わったばかりで馴染みのないコーヒーの苦味を薄めるため・アメリカで見たコーヒーが薄い色(浅煎りのコーヒーだった)をしていたためお湯を足して色を薄めた、など色々な話が出てきます。正直、筆者にはどれが真実かわかりません・・・
こういった経緯があって、日本人にとってのアメリカンはお湯で薄めたコーヒーの意味で根付いています。
なので日本のカフェでアメリカンを頼んだら▽
- 濃いめでドリップしたコーヒーにお湯を足したもの
- 浅煎りのコーヒー豆を使ったドリップコーヒー
- 普通のドリップコーヒーにお湯を足したもの
のどれかが出てくることでしょう。
日本でのアメリカンコーヒーの定義がブレブレなので、どれも正しくアメリカンコーヒーだと筆者は思います。
あるカフェで通常のドリップコーヒーをお湯で薄めてアメリカンだと提供していても、コーヒー豆をケチってる訳ではなく、そのカフェではアメリカンをそう定義しているから、なのです。
アメリカーノとは
アメリカーノはイタリア発祥のエスプレッソドリンク。エスプレッソにお湯を注いだもので、苦味を抑えた風味になりエスプレッソよりも飲みやすい。
海外、特に欧州ではメニューに”Coffee”としか書かれてない場合でも、ドリップコーヒーではなくアメリカーノがでてくることも・・・。
アメリカーノの由来
第2次世界大戦の頃にイタリアに常駐したアメリカの将校が、イタリア人が飲むエスプレッソが苦すぎるのでお湯を足して飲んでいたことから、Americano(アメリカ人の)と呼ばれるようになったそうです。
現代の日本に伝わるアメリカン=お湯で薄めるもこの辺のエピソードが入り混じってるのかなぁ・・・と筆者は思います。
アメリカーノは日本人に馴染み深いドリップコーヒーよりも深く濃い味わいなので、ドリップの味に慣れてる人がいつもの感じのブラックコーヒーとしてアメリカーノを飲むと、苦いと感じるかもしれません。
実際、筆者がヨーロッパ旅行をしている際にレストランで食後のコーヒーが出たのですが、他のツアー客の方達に「苦いのでお湯を足してほしい」と頼まれた経験があります。
苦味を感じやすいことのもう一つの理由に、エスプレッソは深煎りの豆がよく使われることが挙げられます。
コーヒー豆っていうと焦げ茶色のイメージありますよね。エスプレッソなどに使われるイタリアンロースト(深煎りの豆)は焦げ茶色を超えて真っ黒なんですよ!イタリアンローストの豆を見たらこれは苦いわーって思います^^
まとめ
- アメリカーノはエスプレッソ+お湯
- 海外のアメリカンは浅煎り豆のドリップコーヒー
- 日本のアメリカンは
- 浅煎り豆のドリップコーヒー
- 濃いめのコーヒー+お湯
- 普通のコーヒー+お湯
アメリカーノとアメリカンの違い、海外と日本のアメリカンの違いとややこしいですが、比べてみると全く別物のコーヒーですね。
世界中で飲まれているコーヒーだからこそ、同じようなブラックコーヒーでも国によって淹れ方や飲み方など様々なスタイルで愛されています。
今回のアメリカン・アメリカーノもそうですが、他にもアメリカーノとロングブラック、ラテとフラットホワイトなど似てるようで違うような、違うようで同じようなコーヒーが世界にはたくさんあるんです。
コーヒーって面白いですね!!